パティシエがつくりだす色鮮やかなスイーツは私たちの目を楽しませてくれます
今回はそんなスイーツの上に載っている透明な球形の砂糖菓子「シュガードーム」をつくってみようと思います
今回の記事は「シュガードームの簡単な作り方」をテーマに解説していきます
今回のポイントはラップをべっこう飴の熱で軟化させ、そこに空気圧を加えることで球形に膨らませて固めるところです
この記事を読めば、シュガードームの作り方が分かります
ぜひ最後まで読んでケーキの飾りつけに使ってみてください
解説動画:きれいなシュガードームをつくってみよう
シュガードームを作るときに難しいのは温度管理とタイミングです
ぜひ動画をみてイメージをつくっておきましょう
砂糖に熱を加えて起こる7つの変化
砂糖を加熱するとどうなるのでしょう
砂糖は1gあたり3.9kcalの熱量をもつ有機物で加熱を続けると焦げて炭ができ、さらに強く熱すると燃焼し、二酸化炭素と水になります
しかし砂糖は燃焼する前に7度も変化しているといわれています
砂糖のさまざまな変化
103〜105℃ シロップに変化
107〜115℃ フォンダンに変化
140℃ タフィーに変化
165℃ べっこう飴に変化 ※今回はこの状態を目指します
165〜180℃ カラメルソースに変化
190℃ カラメルに変化
このカラメルを加熱し続けると焦げて炭ができ、やがて炎をあげて燃焼するのです
実際に砂糖を燃やしてみると固形燃料のように燃え、カロリーの大きさに驚かされます
どうしても甘いものがやめられいない人には一見の価値があるかもしれません
ラップの材質によるちがい
私たちが普段使っているラップには大きく3つの種類があり
材質によってシュガードームの膨らみやすさにちがいがあります
私は塩化ビニル樹脂のラップが一番おすすめです
材質 | 耐熱温度 | 膨らみやすさ |
ポリ塩化ビニリデン | 140℃ | 厚みがあり膨らみにくい |
塩化ビニル樹脂 | 130℃ | 薄くて伸びやすい ☆おすすめのラップ!! |
ポリエチレン | 110℃ | ラップが容器に密着せず膨らみにくい |
シュガードームの作り方
準備物
- グラニュー糖 100g(カップケーキ2個分)
- 水 20g
- 小さな鍋もしくはビーカー
- ラップ 塩化ビニル樹脂製 (耐熱温度130℃)
- ボウル
- セルクル 直径12cm位(100円ショップで購入)
- うちわ
手順
1.ボウルに隙間ができないようにラップを張る
2.鍋(ビーカー)にグラニュー糖と水を入れて弱火にかける
※加熱中にかき混ぜると結晶化してしまうので、かき混ぜない
3.砂糖がべっこう飴色(黄色)になってきたら火から下ろす
4.砂糖の温度が130程度になったらラップの中央に500円玉位の大きさになるように注ぐ
温度計を使って砂糖の温度を測れば成功率が上がります
5.砂糖が固まらないうちにセルクルを両手で押し、ボウルの中の空気圧を使って砂糖を膨らませる
6.砂糖がドーム状に膨らんだら、砂糖が固まるまで3分程度このまま待つ
※うちわや扇風機で冷やすと早く固まる
7.砂糖が固まったら静かにラップをはがして完成!
注意点
- ラップの軟化する温度は130℃付近と限られているため、温度管理が重要となります
熱すぎるとラップに穴が開いてしまいますし、冷たすぎるとラップは膨らみません - 溶けた砂糖はとても熱いので、軍手をつけましょう
- 100gのグラニュー糖で4〜5回チャレンジすることができます
たくさんのボウルにラップをかけておき、失敗したらすぐに交換して次のものにチャレンジできるよう準備しておきましょう
【まとめ】 火傷に気をつけてキラキラなシュガードームを作ろう!
1.ボウルに隙間ができないようにラップを張る。
2.鍋(ビーカー)にグラニュー糖と水を入れて弱火にかける。
※加熱中にかき混ぜると結晶化してしまうので、かき混ぜない
3.砂糖がべっこう飴色(黄色)になってきたら火から下ろす。
4.砂糖の温度が130℃になったらラップの中央に500円玉位の大きさになるよう注ぐ。
5.砂糖が固まらないうちにセルクルを両手で押し、空気圧で砂糖を膨らませる。
6.砂糖がドーム状に膨らんだら、砂糖が固まるまで3分程度このまま待つ。
7.ラップをはがして完成!
今回はべっこう飴をドーム状に固めたシュガードームの作り方を解説しました
べっこう飴になった砂糖を130℃まで冷やして塩化ビニル樹脂のラップの上に注ぎ、空気圧でゆっくりふくらませるのがコツです
溶けた砂糖はとても熱いので軍手をして実験しましょう
そのまま食べても美味しいけど、カップケーキにかぶせると素敵なスイーツになります
いろいろ工夫して素敵なスイーツを楽しんでください